はじめに

人が生活していく上で必要な衣食住。中でも「住」は生きていく上で基盤となる重要な部分であり、新しい土地で新生活を始めるとなるといろんな手続きが必要になります。部屋を借りたり、転居届を出したり。部屋が決まり引っ越しとなっても、それで生活がすぐ始められる訳でもありません。もちろんインテリアなども住を充実させる要素ですが、ガスや電気、水道を通す契約をして初めて生活ができる環境が整うのです。ご飯を作るのにも着た服を洗うにも、またお風呂に入るのにもこれらは欠かせません。この記事では特に「水道」にまつわるお話をさせていただきます。

 

一章 引っ越しにまつわる水道の事:一人暮らし編

就職や進学、結婚など今まで住んできた土地を離れることは、心細いですよね。今まで実家暮らしであったのであればなおさら、一人の寂しさは身にしみます。たいていの場合、友人も少ない土地への就職や転居が多いことから、その寂しさもより厳しいのではないでしょうか?そんな時に、暮らしていける環境が整っていないとなると、引っ越したてで地理関係も把握していない時には困ることもたくさんあることでしょう。初めての一人暮らしで困らないためにも、まずはライフラインを確保することから始めましょう。

 

1-1 初めての一人暮らし、まずは水道を契約?

まず最初に認識しておかないといけないのが、ガスの開栓は引越ししてからでは遅いのですが、水道と電気に関しては事前の契約は基本的に不要ということです。新しく住む家に住む当日にメーターボックス内の水止め栓を開栓することで、水道がすぐ利用できます。開栓して、部屋の中の蛇口から水が出るのを確認したら、その家を管轄する各水道局に契約者の氏名、住所、支払い方法などを伝えます。ガスのように立会いの必要はなく、入居後、電話や申込書郵送、インターネットなどで手続きができるのです。特別な契約を必要としませんが、最初に水道を使用する際には注意が必要です。長い間人が住んでいなかったり、手入れがされていないとなると、蛇口内に埃や汚れが溜まっていたり、サビが付いている可能性があります。そのため、蛇口内を丁寧に掃除をしたり、しばらく水を流しっぱなしにすると良いでしょう。水と電気さえ通っていれば、最低限のライフラインは確保できているので、ガスの事前の開栓だけ忘れないようにしてくださいね!

 

 

1-2 一人で水道のトラブルに遭った場合

一人暮らしは何かとトラブルがつきもの。特に賃貸物件ともなると問題を起こさないよう神経質になってしまいますよね。中でも多いトラブルが水道に関することで、水漏れなどは自分の部屋だけでなく他の部屋の人にも迷惑をかけてしまいかねません。ひどい場合には損害賠償を請求されることも。

水漏れ以外にも排水管の詰まり、悪臭など様々なものが付いて回る水回り。トラブルが起きないようにトイレの詰まりになるインテリアは置かないといったことや、定期的に掃除をすることも重要です。しかし、そのようなことを行なっていたとしても、トラブルは起きる時には起きてしまうものです。起こってしまった際には、自分で対処できる範囲内を超えると判断した時点で速やかに連絡をしましょう。この時、誰に連絡をするかということはとても重要であり、一歩間違えると修理費用に関する大きな損をしてしまいます。

基本的に、設備関連で何かトラブルが生じた際には入居者に故意過失がない限り「貸主」が修理料金を支払う義務があるのです。契約内容にもよりますが、貸主と直接契約を結んでいる際には貸主に、仲介業者を介している場合には賃貸管理会社に連絡をして対応をお願いすること。これを守らないで自分たちで修理を依頼し対応すると、修理費用を請求しても支払ってもらえない場合もあるため注意したいですね。しかし、トイレの配管詰まりで水漏れなどの緊急時には、被害を広げないためにもまずは専門業者に連絡し応急処置をしてもらい、その後貸主や管理会社に連絡して処置を行ってもらうと良いでしょう。

お金がかかるかもしれないからといって、トイレのつまりを放置して汚水が流れ出し、床下浸水ということになれば過失であるとされることもあるので、判断を誤らないように心がけたいですね。緊急時にスムーズに連絡できるよう、貸主か賃貸管理業者の連絡先、そして対応してくれる業者の電話番号は携帯のメモリーに登録、家でも見える位置に貼っておくなりすることで、いつでも誰でも対応できる体制を整えておくことも重要ですね。大事な時に限って焦ってしまうこともあったり、携帯が使えないといったことがあるので用心に越したことはありません。

 

 

1-3 一人暮らしの水道料金ってどの程度?

一人暮らしも一ヶ月が経つ頃になると、家にも街にも慣れ生活が整ってくる頃ではないでしょうか。可愛い雑貨屋を見つけたり、美味しいパン屋さんを見つけたりと楽しみもたくさんあることでしょう。そんな慣れて余裕が出てきた頃に気になるのが「光熱費」。家賃は固定費なので金額を把握しているし、食費も購入したものをその都度金額で意識することができるので、使いすぎることはあっても意識していればセーブできます。しかし、実際住んでみないとわからないのが光熱費の怖いところ。特に水道料金は二ヶ月経ってからの支払いです。届いてびっくり!なんてならないよう一人暮らしの平均的な水道料金を知っておきましょう。

どの公共料金にも共通して言えますが、契約する会社や市町村などによって料金体系なども異なるのが基本ですね。水道料金は市町村といった自治会によって金額は変動しますが、「基本料金+流量」という計算方法を採用しています。この基本料金という考え方は電気やガスにはない考え方であり、水道はこの基本料金の中に一定量の使用料金が含まれているため、使用量が少なければ流量分は加算されず「基本料金」のみの支払いということもあるのです。市町村によって基本料金の利用範囲が異なるので、お住いになる予定の地域の基本料金を調べることでも大体の水道代の予測は可能です。節約することで料金を抑えやすいとも言えるでしょう。

平均的な使用量ですが、水道使用量は一人暮らしで1ヶ月6~8m3程度とされています。料理や洗濯、お風呂を普通に使用しての平均値なので、自炊をしないといった人や、シャワーだけで済ませるといった人になると値はまた変わってきます。水道料金は二ヶ月ごとの請求ということを考えると、倍にして約12~16m3が平均値です。金額にして3,000円から3,500円の間に収まることが多いのではないでしょうか。電気やガスと比べると随分安いように思えますが、一日の平均使用値は200L~267L。その中でお風呂のお湯を張るだけで150Lを超えてしまうことからも毎日湯船に浸かるといった方は、平均使用量のほとんどをお風呂で使用してしまうため、この例には当てはまらないと考えた方が良さそうですね。しかし、湯船につからなくてもシャワーを出しっ放しでいると、お湯を張るよりも多くの水量となることからも一概にはどちらの方が安くつくかは言えません。また、同居人の数が増えると単純に倍になるといったわけでもないのが光熱費。ライフスタイルを見ながら、程よい水道の使い方ができれば良いですね。節約のために、トイレのタンクにペットボトルを入れるなどの方法がありますが、汚れの原因となったり故障の原因となることからも、節約しすぎることで余計なお金がかからないように気をつけるのも大切になってきます。

 

二章 引っ越しにまつわる水道の事:家を出る時編

実家から新しい家に引っ越した際に、水道の開栓手続きは必要なく、住んだその日から使用できるということは手間いらずでとても楽ですよね。かかってくる水道料金の目安やトラブルの対処法がわかったなら、次に考えるのはそこをまた出るときのことです。もしその家を出て新しくまた引っ越すとなれば今使用している水道の手続きはどうすればいいのでしょう?引っ越してきたときにも立ち会いが不要だったから、引っ越す時にも何も言わないでそのまま放置していいというわけではありません。

 

2-1 家を出る時、水道局にはどう連絡するべき?

もし家を出ることが決まったのであれば、新居を探すことに加えて様々な手続きが必要です。新しい家で使用する通信回線などの契約はもちろん、今住んでいる家での手続きも並行して行う必要があります。開栓の際には立ち会いが不要であった水道も、退去時には立ち会いが原則必要ということも忘れてはいけません。水道の使用停止の申込みは、直前になってから、また新しい家に越してから行うのではなく、引越しの1〜2週間前、遅くとも3日前には、必ず手続きをする必要があります。引っ越してきた際に、住所などを連絡した水道局や水道課に電話やインターネットで連絡を行います。引越しの当日、水道局の係員が家に訪れ、メーターの確認、そして料金の精算を行うための立ち会いが必要なのです。今までの支払い方法によって清算は現金か口座振替か異なるので、事前に局員に聞いておくのがベストです。わからない場合に備えて現金を用意しておくとどのような事態が起こっても安心ですね。もし、当日に立ち会う時間がないという場合には、前日に水道を止めても少しだけ水道は使用できます。といってもお風呂や洗濯ができるというほどの量ではなく、掃除やトイレ程度であればということなので、ギリギリまで使用停止はしない方が良いですね。

また、この使用中止手続をしないと、引越した後でも水道料金の内の「基本料金」は請求されてしまいます。もうすでにそこに住んでいなくとも、閉栓手続きをしないことによって、水道料金が二重に請求されるといったことが起こってしまうのです。毎月の請求ではないため、二ヶ月分の請求が来てようやく手続きを行っていたと気づくこともあるでしょう。住んでいないからといって支払いを拒否することはできないので、気をつけたいですね。基本料金と言っても馬鹿にはできません。

 

2-2 水回りのものは引っ越しでもっていくの?

さて、水道などの使用停止手続など手配が済んだのであれば、引越しの荷詰もだんだんと進んでいる頃ですね。もう使用しないものから梱包し、不要なものはこの機会に捨てることもありますが、例えば賃貸であっても、自分で購入して取り付けたものは引越しの際にはどうするのでしょうか?特に水回りのものに関しては、衛生面からも悩んでしまいますよね。シャワーヘッドなどの取り外しが簡単なものであれば、まだ使えそうなら引越し先に持っていくかと思いますが、トイレ関係となるとどうでしょう。

特に頭を抱えてしまうのがウォシュレットです。購入して使用してきた安くはない買い物だからこそ、使えそうであれば持っていきたいところですね。しかし、取り付けは業者の方に行ってもらったという方も多いのではないでしょうか?そうであれば、取り外しにも業者の方に頼む必要があり、その工賃も考えると悩んでしまいます。会社によって異なりますが、取り外しの場合かかる費用は約1.5万円程度。またこれに取り付け費用がかさむと軽視できない出費になります。自分で取り外しができないこともありませんが、手順を誤ったりすると床が水浸しになることも…。余計な出費や手間を増やさないためにも、できなそうだと判断すれば自分でしないことも大切ですね。自分で撤去を行う際には、まず元栓を閉めること。開いたままで作業をするとさっきも言ったように床が水浸しになるのは避けられません。工具はスパナとドライバーで取り付けも取り外しもできることが多いです。自分で行う際には説明書を見ながら、ゆっくりと確実に外していきましょう。そして外せたウォシュレットはそのまま梱包するのではなく、汚れを落とし除菌を行ってから新居へ持っていく準備を整えましょう。カビや汚れが付着したままだと、開けた時に気分が悪いだけでなく、カビがさらに繁殖している!なんてことにもなりかねません。ウォシュレットに限らず、水回りのものを新居に持っていく際には、汚れを落とし、除菌、完全に水分がなくなったのを確認して梱包しましょう。そうすることによって新居でも手間がかからず直ぐ使用できますね。

 

業者に撤去を頼むにもお金がかかるし、でももういらないという場合、ならこのまま置いていけるのでは?と考えられる方も多いのではないでしょうか。ですがこれは厳禁です。綺麗に使用していても、最新型でも、前の住人が使用していたものを置いていくといったことは貸主には好まれないからです。なぜかというと、次に部屋を貸し出す際に障害となることも多いからなのです。

貸主は部屋を借りている人の過失でなければ、その部屋の修理費用などを請け負う責任があります。ですが、前の住人が使用し置いていったものに関しては修理の義務がないことから、借りる人も自費で壊れたものに関しては修理となるため、取り付けたものは原則撤去・原状回復が引っ越す前には必要となります。場合によっては置いたままでいいよとなることもありますが、どのみち放置は厳禁であり、貸主との相談は必須です。無断で置いていくと後から面倒なことになるので、持っていかないにしても取り外しを行い、市町村の分別に乗っ取りゴミとして廃棄しましょう。

 

2-3 わからないことに関しては自治体に確認

水回りの不用品以外にも、引越しをするとき、不要なものがたくさん出る方もいらっしゃることでしょう。まだまだ使用できるものでも、新しい家に入らないといったことや買い替えに伴って不要とされるケースも少なくありませんね。もし、大きな粗大ゴミが出てしまった場合、買取に出すか回収を頼むかでその後も変わってきます。わからないことがあれば自治体に確認するのが手っ取り早いのですが、粗大ゴミを自治体に回収してもらうにも市町村によって規定が異なるため、チェックしておくといいでしょう。

水道の停止連絡についても、もし引越し当日に都合がつかない場合には、代理人が立ち会うことができるかなど事前に連絡して聞いておくことをお勧めします。当日や直前になって慌てることがないように、自分の今住んでいる自治体の水道手続きはどうなっているのかを、引越しが決まった段階で連絡することでトラブルが防げますね。わからないことがあればネットで調べるのではなく、住んでいる自治体に訊く方が確実さも早さもあるので、気軽に問い合わせてみてくださいね。

 

三章 引っ越しにまつわる水道の事:その他

引越しに伴い必要になる、水道の停止手続き、使用開始手続きの違いは簡単にでも把握しておくことで、引越しの直前になって慌てるという事態を防ぐことができます。他にも引越しで持っていくものか迷う水回りのものに関しては、費用などを考えたバランスで捨てるといった選択肢もあることも述べました。ウォシュレットであれば、値段もそこまで高くないものもあることを考えると、答えは早く出ることも多いですね。取り外しに加えて取り付け費用などもプラスすると、新しいものを設置費用無料で買い直す方がお得という場合もあるからです。しかし、他の水回りのものに関してはどうなのでしょう?お風呂や台所の掃除用品などの安いものであれば、引越しを機に買い換えることもありますが、金額が大きいものとなると簡単には捨てたり買い替えと言えないことも…。

 

 

3-1 お風呂などを買い替えたとき、引っ越しでもっていく?

もし、風呂釜などを新しく自分たちで購入し、設置して使用していたとなれば引越しの際にはどのように対処すれば良いのでしょうか?公営団地などに入居された方であれば、入居先が古く、風呂の設置がないということから、自分で風呂釜や給湯器を買われたという方も少なくはありません。ウォシュレットの時にも触れましたが、どんなに便利なものであっても、貸主が設置したものでなければ、退去時には「原状回復」を行うことが求められる場合が多いのです。つまり、購入した風呂釜も便利だろうと残しておくことはできず、新しい引越し先では必要なくとも撤去する必要があるということ。ウォシュレットと異なり、撤去費用だけでなくガスの工事代金がかかってしまうことから、出費も大きいため業者選びには慎重になる必要がありますね。また、安すぎる際にも注意が必要です。無資格者が工事を行い、ガス漏れを引き起こすなんてことになれば大きな事故につながりかねません。口コミはもちろん、インターネットや電話でサービス内容や有資格者が撤去を行うのかといった確認も怠らないようにしましょう。見積もりを出してもらって比較検討するのも良いですね。

ウォシュレットと異なるのは、取り外しを自分でするととても危険であるということ。もちろん、ウォシュレットも水漏れなどのリスクはありますが、長時間ガス栓が開いたままで作業することによる一酸化炭素中毒を引き起こしたり、風呂釜が爆発し怪我を負うといったケースが風呂釜の取り外しでは多いのです。ウォシュレットの場合に比べて、命の危険も伴うのです。もし、処分せず新しい家にも持っていくという場合でも、撤去と取り付けは自分で行うのではなく、専門家に任せましょう。また、不要となった風呂釜でも処分せず譲って欲しいと言った方もいます。処分にお金もかかってしまうため、問題がなければ必要な人に譲るということも考慮しては如何でしょう?その際にもやはり業者の取り外しや設置が必要なので、譲渡の際にはそうした内容であることもあらかじめ伝えておく必要があるため注意することが重要です。

 

 

3-2 水道の契約をしなかった場合の大きなぺナルティ

引越しに伴い、不用品が出たとしても取り外しをせず、そのまま引越すことで後から取り外し費用が請求されるケースも少なくはありません。無断で置いていくということは、貸主にとっても負担がかかることからも、このお金については支払う必要があります。あとから請求されるのであれば、自分で安い業者を探す方が手間も金額の面でもかなりお得と言えるでしょう!廃棄費用についても、しっかりと手順を踏まなければ不法投棄とみなされ罰金が科されることもあるので、不明点があればその都度自治体に相談することをお勧めします。

水道の利用についても、しっかりとした手順を踏まなければペナルティが課されることも。どういった場合にそのペナルティを受ける対象となるのでしょうか?

冒頭でも述べた通り、電気や水道は転居してきた時には特別な手続きをしなくても使用できる状態となっています。引越した初日から使用できるというのは、忙しい中でありがたいことですが、そのまま何もしなくても良いといったことではありません。事前の申請は不要ですが、引越してきた後には申請が必須。水がでることを確認できたらすぐ、「水道使用開始申込書」はがきがあれば、必要事項を記入して投函、または管轄の局を調べてインターネットで使用開始の手続きを行います。特別な手続きをしないでも使用できるからといって、手続きをしないままの状態が続くと最悪の場合には供給が止められることもあります。もちろん、入居日は調べることができるため、手続きしていなくとも使用した分はきっかり請求されます。無料で利用できているなんていうことでは絶対ないので、手続きを行っていない時の無茶な電気や水道の利用は絶対にやめましょう。

 

 

まとめ

 引越しに伴って様々な手続きが求められます。あらかじめ利用できる状態が整っていても、自分が使用するにあたってはどんなことでも手続きは省略できません。それが生きることでの責任であり、その責任を負うことによって社会生活ができる大人として認められます。面倒だからといって放置しても、誰かが代わりに行ってくれるわけではありません。迅速にしなかったことに対してのしわ寄せは必ず自分に後から押し寄せます。初めての一人暮らしともなるとわからないことがたくさんあるのは当然で、それは責められません。しかし、わからないことを放置せず、しっかり手続きをするために自分から情報収集する力が求められます。もちろん、わからないときには相談してもいいのです。自治体の窓口に不明点などを聞いたりすることで、一つ一つ問題は解決されることでしょう!不安なこともたくさんあると思いますが、一つずつ着実にこなすことで暮らしは楽しく豊かなものになります。自分の暮らしを守るために、しっかりと行動をしてくださいね。