第一章:洋式便器のつまりはなぜ詰まる

 

1-1: 洋式便器がつまる原因〜構造を把握しよう〜

ご家庭のトイレ、一般的には「洋式便器」を使用しているご家庭が多いのではないでしょうか。今回は「洋式便器」について、つまってしまった場合の原因や解消法を調べて行きます。

まずは「洋式便器」構造を把握してみましょう。はじめに、洋式便器の便器中央には「水たまり」と呼ばれる部分があります。この水は、下水管から臭いがあがってくることや、さらに排泄物が便器に付着することを防ぐ働きをしています。さらにこの奥には「せき」と呼ばれる部分があり、これによって水たまりの水位が決まっています。水たまりの水位が異常に高かったり、低かったりすると、排水管内でトラブルが起こっている可能性がありますので、日頃から気をつけて見てみるようにしてください。そして、トイレを流すと、水たまりに落ちた排泄物が水とともにこのせきを通り、さらに奥の「排水路」と通って排水管へと流れて行きます。排水路を広くすればつまることは無くなるのでは?とも思いますが、決まった水量で排水ができるよう計算されているため、むやみに広くもできないようです。

また、便器に流れ込む水はというと、上部に設置されたタンクから来ています。現在はタンクレスの便器や、便器と一体型になっている便器もありますが、構造は基本的には同じです。レバーを引くことで、レバーと鎖でつながった「フロートバルブ」が開き、便器内へ水が流れて行きます。水が流れると、タンク内の水位が下がり、水の中に浮いている「浮玉」の位置も下がり、つながっている「ピストンバルブ」が開いて給水がはじまる、という仕組みになっています。

構造を知ることで、トラブルが起こった際も慌てず対処できるだけでなく、状況判断もしやすくなりますので、日頃からお掃除の際に各箇所の機能や不具合は無いかをチェックすることをおすすめします。

 

1-2:洋式便器がつまる原因〜流して良いもの・悪いもの

次に、便器につまる原因について、見ていくことにしましょう。

基本的に流して良いものはというと、排泄物とトイレットペーパーのみです。それ以外は極力流さないように、ご家庭内全員で心がけるようにしてください。

流して悪いものとは、つまりの原因になるもの。まずは「ペーパー」類が考えられます。トイレットペーパーをきらしてしまったときについ使ってしまいそうなティッシュペーパー、これは水には溶けません。また、お掃除用のシート式ペーパーは、水に溶けやすい材質ではあるものの、まとまった量を流してしまったり、少ない水で流そうとしたりすると、つまりの原因になるので要注意です。流すときは少ない枚数で、適切な水量で流すようにしてください。

また、「おむつや生理用品」もトイレならではの原因。いずれも水を吸収して大きく膨らむことで、便器内や排水管内でつまりになってしまうようです。便器を使用する前に、トイレ内のゴミ箱に必ず捨てる、誤って落としてしまっても必ず拾い上げる、よう気をつけましょう。

さらに、「固形物」のつまりがあげられます。ズボンのポケットから誤って落ちてしま文房具や携帯電話、子どものおもちゃ、洗剤などのキャップ類やハブラシなど洗面周りのものなど、実に様々。固形物が流れてしまうと、薬剤などで溶かして解消することができませんので、解消するためにはとても大変になってしまいます。十分に気をつけて落とさないように、もし落としてしまったときはできるだけ流さず拾い上げるようにしましょう。。

 

1-3: 洋式便器と和式便器の違い。

そもそも、「洋式便器」と「和式便器」にはどのような違いや特徴があるか、ご存知でしょうか?

最近あまり見かけなくなってきた「和式便座」は、一部ご家庭や、公共施設などでまだ利用されています。古くて使いづらい、という印象のある和式便器ですが、良さも多くあります。便座に直接肌が触れることがないため衛生的、つまりに限らず故障や不具合があった場合は洋式便器に比べて比較的簡単に修理ができる、中には排便の時間が短くて済む、排泄物を目視できるので自身の健康状態を確認できる、という声もありました。また、便座ヒーターやウォシュレットなどの設備の必要がありません。ただし、使用する際の体勢が辛かったり、排泄物が飛び散りやすい、という問題も。そのため高齢化や国際化が進み、洋式へのリフォームを進めるご家庭や施設が多くなってきているのも事実です。

「洋式便器」はというと、タンクレスや節水設計、トルネード洗浄や縁なし形状など、さらに快適で便利なものへと日々進化しています。設備や仕組みが複雑になるにつれ、高額なものも増えてきました。また、フタがついているため、見た目や衛生的な面で支持されることも多く、飲食店などで採用されるのも洋式便器がほとんどです。さらにウォシュレットが設置できるということで、ご年配の方や特に女性の方には喜ばれているようです。

リフォームや新築などで新しいトイレをお考えの方は、ご家庭の構成や用途、目的などライフスタイルに合わせた便器をぜひお選びください。

 

第二章:洋式便器のつまりの直し方

 

2-1:洋式便器と和式便器〜ラバーカップの違い

つまりを解消するための道具「ラバーカップ」、一度は目にした方も多いのではないでしょうか。棒の先に、ゴムカップが付いており、真空状態をつくることでつまりを押し込んだり、引き上げたりして解消するための道具です。ホームセンターで購入が可能で、平均的に800〜1500円程度の価格です。

一口に「ラバーカップ」と言っても、形やサイズなど種類も様々ありますので、ご家庭の便器の種類に合うものを選ぶようにしましょう。洋式便器には、ゴムカップが段階的になっているものを、和式便器にはカップ部分が半球状になっているものがおすすめです。サイズが合わないと真空状態が作れないためその効果がありませんのでご注意ください。

 

2-2:洋式便器のつまりの直し方①溶かす

もし洋式便器がつまってしまった場合、対処方法についてご紹介しましょう。まずは2つの「溶かす」方法です。

1つめは重曹と酢を使います。いずれもスーパーで購入可能です。重曹はカップ1/4、酢はカップ1/2を、また50度くらいのお湯をバケツ1杯分用意してください。初めに排水口部分に重曹をいれます。その次に、酢をいれます。さらに、お湯を便器の半分に成る程度まで注ぎます。化学反応で泡が出てきますので、1時間程放置してください。このときに順番を間違えますと正しい効果がでませんのでご注意を。また、お湯が熱すぎると便器が割れてしまいますので、温度にもお気をつけください。この方法は、炭酸ガスを発生させ、ペーパー類や排泄物を分解し溶けやすくしてくれます。また、重曹も酢も食品ですので、安全性も◎。まずはご自宅にあるもので試したい方、お子さんがいらっしゃる方にはおすすめです。

2つめは、薬品を使う方法です。ドラッグストアやホームセンターで購入が可能です。トイレのつまり専用の液体やジェル状の薬品が販売されていますので、それぞれの取扱説明を良く読みお使いください。ペーパー類だけでなく、パイプにこびりついた尿石などにも効果があります。薬品を使いますので、換気や取扱には十分にご注意ください。薬品をいれたあとは、そのまま一定時間放置して、流すだけですので、何かを用意する手間や手が汚れる心がありません。簡単に済ませたい、時間がない方におすすめの方法です。

 

2-3:洋式便器のつまりの直し方②ラバーカップ

先にあげた「溶かす」方法で改善しないようであれば、次は「ラバーカップ」を使ってつまりを直していきましょう。

はじめに、作業中に汚水が飛び散る可能性がありますので、周りに新聞紙を敷き、大きなビニールを用意して真ん中に穴を開け、ラバーカップの棒を通したあとに便器にかぶせるなどして、汚れが広がらないようにしましょう。洋式便器用のサイズと形の合うラバーカップを用意したら、便器の中へラバーカップを押し込みます。このとき、カップの中に真空状態を作らなくてはならないので、斜めに押し込んだり、空気が入ったりすることのないように気をつけてください。押し込んだ後は、カップが隠れるくらいの水を入れます。そのあと、一気にラバーカップを引き抜きます。引き抜かれることで、つまりの部分が引き上げられることで動き、つまりが解消する、という仕組みです。一度で直る場合もありますが、何度かこれを繰り返すことで、つまりが解消していくはずです。この方法が良いは、ラバーカップ1つあればすぐ作業できるところ。今後も同じような状況になったときにもまた使えますので、ご自宅に1つ備えておくと安心ですね。また、マンションなどの集合住宅ですと、管理人さんが持っていることもありますので、ご自宅にない場合は聞いてみるのもおすすめです。

 

2-4:それでもダメなら修理業者へ

これまであげた方法を試しても解消しなかったときは、早急に専門の修理業者へ相談をすることをおすすめします。トイレは家族全員が毎日複数回使うもの。もちろんできるだけ安く早く解消したいのはありますが、素人ができる範囲にも限界があります。専門業者へ依頼することで確実に解消につながります。探すと、24時間対応や、見積もり無料、などの様々なセールスポイントがありますので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

洋式便器のつまり、原因や直し方について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。一番はつまりが起こらないように、日々のお掃除やメンテナンスも重要なポイントです。流れが悪くなっていないか、いつもと違うところはないか、確認をしたり、定期的に排水管用の薬品を使ったり、ぜひ永く快適に家族全員が使用できるよう、こころがけをしてみてください。