はじめに

私たちが何気なく使っている水道水は、住居の構造に隠れるようにして配置されている水道管によって供給および排出されています。この水道管がなければ家庭内にあるトイレやお風呂、洗面所は全く使えなくなってしまいます。それどころか料理や飲料水として使う水でさえ、わざわざスーパーやデパートなどで購入することを余儀なくされます。そんな日常に支障をきたしかねない水の供給は、水道管が破損あるいは破裂した時点で一気に危ぶまれることにもなります。水道管が一度破裂してしまえばそれなりの規模で工事をしなければなりませんし、多額の出費がかさむことも容易に想像がつきます。またその間は水が使用できなくなる可能性も高いので、可能であれば水道管が破裂する前に何らかの手を打っておきたいものです。

そこで今回の記事では、水道管の破裂に関する対応策および予防法について解説します。水道管が破裂する原因によっては事前に手を打つことも可能ですし、万が一にも破裂してしまった場合にはすぐさま対処しなければ水道代が高額につり上がることもないとは言い切れません。緊急事態になってから慌てないためにも、この記事を読んで水道管の破裂に関する事前知識を入れておくに越したことはありません。

 

 

1章:水道管が破裂する原因とは

この章ではまず水道管がそもそも破裂する原因について解説していきます。水道管が破裂する原因もまちまちではあるものの、共通して言えることは水道管の耐久性にも限度があるということです。自分が住んでいる住居の築年数だけで耐久性がどの程度かを判断することは難しいですが、それはともかく水道管が破裂する原因には一体どのようなものがあるのでしょうか。

 

1ー1 経年劣化による

水道管は永久的に使用し続けられるほど耐久性が高くないのですが、一般的には建設されてから10〜15年ほどで耐久性が徐々に落ちていくとも言われています。その住居が建っている場所の環境によっても耐久性の落ち方が左右されてきますが、正直なところ経年劣化による破裂については予防そのものが難しいことが現状なのです。ただし破裂手前の状態で漏水している場合であれば、水道代の変化から水道管の異変にいち早く気付ける可能性があります。

 

1ー2 水道管が凍結していた

北海道や東北地方などの豪雪地域では、寒波の影響により水道管内の水が凍結してしまうことがあります。水道水が凍結するだけであれば特に問題ないように感じる方もいるでしょうが、水は凍結した時点で体積が膨張します。その膨張に水道管が耐え切れず亀裂が入ったり、水道管の接続部分が破損することも実際にあるほどです。酷い場合には破裂することもあります。

外気温がマイナス4℃になると水道水が凍りやすいのですが、特に庭に露出している水道管がある場合には要注意です。凍結による破裂の場合にはいくつか予防法があるため、唯一事前に対策を打つことができる原因であるとも言えます。

 

 

1ー3 地震の揺れによる

地震の揺れが軽微であれば破裂することはありませんが、地震の規模が大きかったり水道管自体の耐久性が落ちている場合には水道管が破裂してしまう可能性も十分考えられます。新築であれば水道管が破裂しないというものでもないので、地震が来た際にはすぐさま水道管が破損および破裂していないかを確認することが大切です。

 

これらの理由により水道管が破裂する訳ですが、その原因が経年劣化や地震による場合では事前に予防することは正直なところほぼ不可能であると言えます。しかし凍結による破裂の場合では事前に予防することが可能な場合があります。次章では凍結による破裂を未然に防ぐための予防法を中心として解説していきます。

 

 

 

2章:水道管の破裂を予防するには

この章では水道管の破裂を防ぐための予防法について確認しておきます。前述したように経年劣化や地震による破裂の場合には予防法がないことの方が多いですが、水道管の凍結の場合についてのみ事前に予防することができます。

寒さの厳しい地域では水道管の凍結対策を当たり前のように行っているのですが、その他の地域の方ではそうした対策が必要であること自体知らない方も割と多くいます。最近では冬の冷え込みが激しい時期も増えてきたので、特に一軒家で外部に露出している水道管や蛇口がある場合には、たとえ豪雪地域ではないにせよ事前に対策を打っておいた方が賢明かもしれません。

 

・保温材を巻きつける

屋外でむき出しになっている水道管や蛇口がある家庭では、その部分にあらかじめ保温材を巻きつけておくことで水道水が凍結することを防げる可能性があります。

 

例えば水道管の場合であれば発泡スチロールや新聞紙、布といった保温材を巻きつけておくといいでしょう。より確実に凍結を予防したい場合にはさらにその上かれビニール袋を巻きつけることで、水道管が冷風に晒されて内部の水が凍結する可能性を少しでも下げることができます。

また蛇口の場合であれば、水道管よりもサイズが小さいため軍手をかぶせた上からビニール袋をかぶせておくと、蛇口部分での凍結を防ぎやすくなります。いずれの場合にせよ保温材が冬季の間に取れてしまっては意味がないので、保温材を巻きつけた上からガムテープや輪ゴムなどでしっかり固定しておくことを忘れてはいけません。

 

・蛇口から水を少しずつ流しておく

水が水道管の内部て停滞しているとより凍結しやすいため、蛇口から少しずつでも水を流しておくと内部の水が流動するので多少なりと凍結しにくくなります。しかし水道水を延々と流し続けていると水道代が高額につり上がっていくため、この方法はあまり現実的とは言えないかもしれません。

 

・内部の水をあらかじめ抜いておく

豪雪地域に住んでいる方であれば周知している方法として、水道管内部の水をあらかじめ抜いておくというものがあります。冬の冷え込みが厳しい地域に住む方の住居であれば、水道管内部の水を抜く専用の栓があるものですが、そうした栓がない場合でも以下の方法で水道管の水を抜いておくことができます。

 

①外部に露出している水道管の止水栓をまずは閉めておく

②その状態で蛇口から水を流していく

③流し続けると水道管内部の水が徐々に抜けていくので、水が自然と止まるまでしばらく放置する

④水が止まり流れなくなったのを確認した時点で、蛇口もきちんと閉めておく

 

この方法であればどの家庭でも簡単に水抜きができます。冬が来る前に水抜きをしておけばそもそも凍結する原因自体をなくすことができるので、これと併せて保温材を巻いておけば凍結する可能性が極めて低くなります。

ただ水を抜いた後すぐに蛇口を閉めてしまうと水道管内部の水滴が凍結する可能性が残ってしまうので、可能であれば数日間はそのまま蛇口を開けておき内部の水滴まで蒸発させるように仕向けるとより安全性が高まります。

 

・凍結したらぬるま湯で溶かす

実際に水の出が悪くなった時点で水道管が凍結していることに気付く場合もあるでしょうが、凍結に気付いた時点ですぐに対策を打てば破裂に至らない可能性はまだ残っています。自然解凍を待つという方法もあるにはありますが、水道管が凍結した時点で一部の水が供給されなくなるため生活に支障を来すことが予想されます。

なるべく早急に水道管の凍結を解消したい場合には、水道管自体にぬるま湯をかけて解凍するという方法があります。この際に熱湯をかけてしまうと急激な温度差により故意に破裂させてしまいかねないので、水道管にかけるお湯の温度はあくまでも手で触れる程度の温度に留めるよう注意しましょう。それでも破裂しないか心配な場合には水道管の上にタオルのような布を巻いておくことで、徐々に温度が上がりやすくなるため破裂する可能性を低くすることに役立てられます。

 

 

 

3章:水道管が破裂してしまったら

いくら上記のような対策を打ったところで、結果的に破裂してしまう可能性が全くないとは言い切れません。ただ破裂したまま放置しておくとその部分から水が大量に噴き出してしまい、浸水被害が深刻化しないとも限りません。朝に水道管が破裂しているのを確認したものの、漏水していなかったので夕方まで放置して帰宅したら、破裂した水道管から水道水が大量に噴出していたというのは割とよくある話です。水道管が破裂したことを確認した時点で、大事に至る前に以下のような対策を打っておく必要があります。

 

・止水栓をしっかり閉める

水道管が破裂していることを確認できたらまず最初に、その水道管の止水栓を閉めてしまいます。基本的には水道のメーターボックス付近にあることが多いので、場所が分からない場合にはその辺りから探してみるといいでしょう。

 

・布テープで部分補修する

そのままでは漏水するリスクが高いため、次にその破裂部分を布テープを巻きつけていったん塞いでしまいます。こうすることで完全に修理できる訳ではないですが、応急処置として布テープを念入りに巻きつけられたら、すぐさま水道業者に連絡して修理を依頼するようにします。

 

 

 

まとめ

水道管の修理費用は自己負担となるため、なるべくならば破裂することを予防して無駄な費用負担は避けたいものです。ただ凍結以外の場合では予防しきれない部分もあるので難しいものはありますが、水道管が破裂した際に噴き出した水の量が多い場合には減免制度を利用できる可能性があります。

この制度を利用するには最寄りの上下水道局まで連絡して上下水道局指定の業者を探す手間はあるものの、水道局に申請書を提出して可決されれば翌月の水道代が若干でも減額される場合があります。

 

水道代が高くつかないか心配な場合には、こうした制度を利用してみるのも一つの方法です。該当するかどうか分からない場合でもまずは上下水道局に相談し、申請の手順についても詳しく確認してみるといいでしょう。