第一章:排水管のつまりは、水道トラブルの王道

第一章:排水管のつまりは、水道トラブルの王道

ご家庭で普段何気なく使ってらっしゃる水回りの各所で起こる水道のトラブルの中でも、排水口や排水管のつまりというトラブルは、王道といっても過言ではないほど、頻繁に発生しているトラブルです。

 

ご家庭の水道管を大きく2つに分けるとすると、浄水場によって綺麗にされた水をご家庭まで運んできてくれる『給水管』とご家庭で使用した生活排水を浄水場に送るための『排水管』の2つに分けることができます。

 

排水管には、トイレであれば、使用時のトイレットペーパー、台所であれば、洗い流した油汚れや石鹸カス、お風呂場であれば髪の毛など、が生活排水とともに流れていってしまうので、当然のことながら、ご家庭の水回りのつまりの原因の99%は、排水時に起こっているつまりとなっています。

 

今回は、ご家庭の水道のトラブルとして最も頻繁に発生してしまう「つまり」について、「排水」という観点から解説していきます。

1・排水つまりを知るために~排水の仕組み~

1・排水つまりを知るために~排水の仕組み~

雨が降って、その水がダムにたまり、浄水場に送られ綺麗になった後に各ご家庭へと送られる。
ご家庭で使用された後は、排水管や下水管を通って浄水場へと送られ、綺麗にされた後に、海へと流され、そしてまた雨になる。

 

こういった水の循環の話をご存知も方は、少なからずいらっしゃると思います。
なかなかにして壮大なお話で、個人的には面白いと感じるのですが、これらの循環は突如として、局所的にその循環が機能しなくなってしまう場合があります。

ダムが決壊してしまったり、雨が降らなかったり、などがその最たる例ですが、そう頻繁に起きる事ではありません。

つまりご家庭での水道のつまりトラブルの中でも発生数の多い排水のつまりという問題が、この美しく壮大な循環を(局所的に)乱す原因となっているのです。

 

仮に世界中のトイレが一斉に排水のつまりを起こした場合、この循環の理論で言えば世界は急激な水不足になってしまいます。

そこで今回は、水回りのトラブルの中でも最も多いと言われている排水時のつまりを正しく理解するために、排水の仕組みを解説していきます。
排水の仕組みを理解しておくことで世界の水不足を未然に回避しましょう。

2・排水トラップ(キッチン・風呂・トイレ)

水回りの排水の仕組みといっても、実はその箇所によって、排水の仕組みは異なります。

トイレにはトイレの異物を流さぬようにする仕組みがあり、キッチンやお風呂にもそれぞれの用途に適した、排水の仕組みがあります。

各排水トラップの特徴を見ていきましょう。

3・キッチンの排水トラップ

キッチン、台所の排水時のつまりと聞いて、皆さんが真っ先に思い浮かべるのは、『排水溝』ではないでしょうか?

キッチンのシンクと排水管をつないでいる箇所にあり、生ゴミなどの固形物が排水菅に流れていかないように受け止める機能を持っているのが排水溝です。

余談ですが、油汚れなどを水で大量に洗い流してしまうと、排水口ではキャッチできないため排水管内部で固まり蓄積してしまうと、排水菅つまりの原因となってしまうので注意が必要です。

4・お風呂の排水トラップ

続いてお風呂の排水トラップです、お風呂の排水トラップは、キッチンとは違い固形物が流されていくということが少ないため、比較的浅く作られておりますが、お風呂の排水トラップは、トイレにも使用されております、「封水」という機能を用いて、下水管や排水管より上がってくる匂いを水で蓋をすることによって、上がって来ないようにする機能も持っております。

5・S字トラップ/P字トラップ(トイレ)

最後にトイレや洗面台に使用されております、排水トラップである「S字トラップ」や、「P字トラップ」についてです。

トイレや洗面台という場所はその性質上、連続で水を流し続けるという機会が殆どありません。
そのため、お風呂やキッチンとは少々形状の違う、細めの排水菅となっています。

洗面台などの下に、戸棚がついているご家庭が多いと思いますが、心当たりがある方は開けて中身を確認してみてください。曲がりくねった細い配管が見えるかと思います。

なぜそのような形をしているかと言いますと、一つには、下水は排水の匂いが上がって来ないよう、先ほどお風呂の排水トラップで説明しました「封水」の機能を持たせるという目的があるためです。

またS字、またはP字のトラップには、それぞれ掃除用に開け閉め可能なパーツがあり、例えば洗面台に大事な指輪を落としてしまった、などという場合でも意外とここを開けると引っかかっていたりするケースが多くあります。

第二章:排水つまりの原因

次に排水のつまりを引き起こしてしまう原因を、『キッチン』『お風呂場』『トイレ』とそれぞれの箇所ごとにご説明していきます。

1・キッチンの排水つまりの原因

キッチンの排水つまりの原因で最も多いのは、前項目でも触れましたが、油よごれの蓄積によるものです。

排水溝によって、ある程度の固形物であれば、排水管に流れていかないようにキャッチできるのですが、油のような無形物の場合は排水溝を通り過ぎてしまいます。

油は水と溶け合わない性質を持っているため、排水管内で少しづつ蓄積していってしまい、排水溝に引っかからなかった、食べかすや洗剤の残りカスなどとくっついて、最終的には、深刻なつまりを引き起こしてしまいます。

 

例えば、天ぷらやコロッケなどの揚げ物で油を大量に使った際はもちろん、少量でも、排水溝に流してしまうと、排水管のつまりを引き起こしてしまうどころか、水質の悪化を招いてしまうなど自然環境破壊につながります。

食用油の正しい捨て方は、空の牛乳パックやポリ袋に新聞紙をつめたものなどに入れ、ガムテープでしっかりと密閉させて上で、周囲を自然発火を防ぐために水を染み込ませた上で、燃えるゴミとして捨てるようにしましょう。

排水溝に流してしまうのは、楽ですが、百害あって一利なしです。

2・お風呂の排水つまりの原因

お風呂の破水つまりの原因のほとんどは体毛で、主に「髪の毛」です。

人間は一日におおよそ、50本〜100本ほど髪の毛が抜けているらしく、これは年間本数に換算いたしますと、約20,000本〜35,000本もの髪の毛が抜け落ちています。

そして、髪の毛は固形物といっても細いため、お風呂場の排水溝の隙間から排水管まで流れていってしまい、最終的にはキッチンの油と同じように大きな塊となり、つまりを引き起こします。

その予防方法といたしましては、まず髪の毛を排水溝内部に落とさないことが求められます。
その具体的な方法といたしましては、ホームセンターなどで売っているお風呂の排水口用のネットを設置するのがコスト的にも手間的にも一番現実的です。

3・トイレの排水つまりの原因

冒頭で、水道のトラブルの王道は「排水時のつまりである」と記述いたしましたが、その中でも王道中の王道はトイレの排水つまりではないでしょうか?

トイレの排水つまりの原因は、「本来流してはいけないものを、流してしまっこと」です。

そして、トイレに流していいものというのは人間の排泄物とトイレットペーパーのみとなります。

 

紙おむつや、固形物は言わずもがなだと思いますが、最近増えてきているトイレにそのまま流せることを謳い文句にしたお掃除ペーパーなども、トイレットペーパーに比べて、水には溶けづらく、つまりの原因となってしまうことが多いので注意が必要です。

またペットの糞を便器に流してしまうのも厳禁です。ペットの排泄物は人間のものとは異なり、ペットの体毛が多く含まれているため便器内でつまってしまう可能性が高いので心当たりのある方は控えましょう。

また、猫や犬をはじめとしたペット用のトイレの砂もトイレに流すのは絶対にやめましょう。ペット用のトイレの砂は、匂いを防ぐために水分に反応して凝固する性質を持っているため、トイレの内部で大きな塊となる可能性が非常に高いです。

基本的にトイレに流していいのは人間の排泄物とトイレットペーパーのみ、それ以外は排水つまりの原因となってしまうと覚えておいてください。

第三章・排水つまりの直し方と予防方法

第一章、第二章では、排水管の仕組みと排水管のつまりが起きてしまう原因に関しまして解説してきました。

第三章では前章を踏まえ、いざご家庭の水回りの排水管つまった時の対処方法に関して説明していきます。

1・排水つまり~自分で直す、その前に~

1・排水つまり~自分で直す、その前に~

トイレの排水管がつまった、お風呂の水が全く流れていかない、台所で水を流すとゴボゴボと変な音がする、などといった排水つまりがいざ起きてしまった場合、多くの人が自分で直してみようと考えると思います。

 

もちろん修理業者に依頼するよりも、金額的には圧倒的に安くすむというメリットはありますが、果たして排水管のつまりは自分で直していいものなのでしょうか?

2・排水管はデリケート、初心者が修理するのは危険?

結論から言いますと、必ずしも不可能ではありません。

排水溝内部がつまりを起こしていても、例えば、いつもより少しだけ流れが悪い気はするけど、一応流れてはいるという場合などは排水管のつまり、といっても軽度なものである可能性が高いので、ホームセンターなどに売っているつまっている原因物を溶かす薬品を使えば、比較的簡単に問題が解決できる場合があります。

 

しかし、それで問題が解決しない場合考えられる原因といたしましては、つまりを起こしている原因が髪の毛や紙類ではなく薬品で分解できない類のものである場合か、またはつまりの原因となっているものが排水管の奥の方にある場合が考えられます。

そういった場合は、ラバーカップ等を使った方法でも効果は薄すく、道具を下手に扱ってしまった結果つまりの原因となっていたものをさらに奥まで押し込んでしまうことになります。

4・自分で直せない場合は専門の修理業者へ

ホームセンターなどで販売されております、市販の薬品を使っても効果が得られない場合は、修理業者に依頼をすることをお勧めいたします。

当サイトといたしましては、ご自分で直す方法もご紹介していますが基本的には軽度な場合やある程度の知識をもって対処する場合に限ります。

症状が重大な場合や詳しい知識を持たずに対処してしまうと、排水管自体を傷つけてしまったり、自体を悪化させてしまったりと本来の修理費用を超えたトラブルとなってしまうと言った事態になりかねません。

そもそも水回りの修理というのは専門の機械とトイレであればトイレの構造、お風呂であればお風呂の構造、というようにしっかりとした専門知識を持ったプロフェッショナルの方が作業をしないと根本的な解決ができないというケースが非常に多いのです。

 

また、排水のつまりは原因によって、その対処方法が変わります。専門的な知識を持っているという自負の無い方の場合は、つまりの原因となっているものが、紙類または毛髪類であるという確信が持てる時のみ、ご自分で直すという選択肢を取ることをお勧めします。

例えば、置物などの固形物がつまりを引き起こしていた場合、無理やり押し込んだり、ひっぱたりしてしまうと、配管の内部に傷をつけてしまい、つまりが起きやすくなってしまったり、水漏れなどの二次被害を巻き起こしてしまう可能性が非常に高いです。

下記に軽度な排水のつまりに使える、比較的安全な方法をご紹介いたしますので、そちらを試して状態の改善が見られない時は、専門の修理業者さんに連絡することをお勧めします。

5・排水つまりの直し方

4・排水つまりの直し方

市販の薬品を使った方法

    最も簡単で、リスクの低い方法です。
    具体的な方法は、ホームセンターなどで対応の薬品を買ってきて、用法容量通りに実行します。

    しかし、つまりの原因が奥深くにある、つまりの原因となっているものが、薬品で分解されづらいものだという場合はあまり効果が望めない場合も多いです。

・タオルとお湯を使った方法

    主に台所で有効な方法になります。

    台所のシンクの排水口部分に、タオルを押仕込み、お湯をが流れていかない用に蓋をします。
    その後、シンクの半分くらいまで、40度〜60度前後のお湯をためます。

    沸騰したお湯ですと、配管をそのものやシンクを傷つけてしまう可能性があります。
    ある程度お湯が溜まったら、一気にタオルを引っ張り、お湯を配管内部に流し込みます。

     

    内部のつまりの原因が軽いものであれば、ある程度お湯によって溶かされ、勢いよく流されていきます。
    この方法は、比較的安全な方法ですので覚えておくと良いと思います。

    トイレでのつまりの原因物がお湯によってふやける性質のものである場合はトイレのつまりでも有効な手段になります。

意外と知られていないのですがラバーカップはトイレ専用の道具と言うわけでありません。
ラバーカップは原理的にはラバー部分で空気の通り道をなくし真空状態を作り出すことによって、原因となっている内容物を引き上げるものです。
そのため、基本的な使い方さえ覚えておけば、キッチンでもお風呂場でも、対応することは可能です。
ラバーカップのトイレでの使用方法は以下の通りです。

・ラバーカップを使った方法

    ラバーカップの効果的な使い方はまず便器の水位ぎりぎりから10cm以下になるまで待つかバケツで水を汲みだします。

    そしてトイレに貯まっている水面のところにゆっくりとゴムのカップの部分を沈め、奥まで真空状態になるような感覚でカップのふちをぴったりと排水口に合わせながら押し込んでいくと中のつまった固形物が少し動いて押し込まれていきます。

    奥まで沈めた後勢いよく引き上げます。そうすることでつまった固形物が逆に押し戻されます。
    柄の部分で押し戻される水圧が感じられるようになるまで繰り返し、つまりを取り除きます。

以上がラバーカップの使い方です。

やってみると意外に簡単にできるのですが、ご家庭でやる場合はトイレの水がまき散ら無いようにしっかりと配慮するなど意外と手間と労力はかかってしまいます。

また、ラバーカップは和式用と洋式用で、形状が異なるため、適したものを使ってください。
適していない方を使っていくら頑張ってもつまりの原因となっている内容物を取り除くことはできませんのでご注意ください。

第四章:まとめ

以上の三点を試した上で、それでもつまりが解消されないようであれば、迷わず専門の業者に連絡しましょう。

軽度のつまりならば、費用も抑えられますし、プロにお任せすれば、原因をしっかりと取り除いてくれますので、すぐに再発するということもなく、案件して日常生活を送ることができます。