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「トイレの水が急に流れなくなった!」生活の中で頻繁に使用されるトイレでのトラブル。一度は経験のある事例かと思います。一人暮らしの方ならまだ良いかもしれませんが、ご家族が多い場合だと大変なトラブルですよね。ご家族に小さいお子さんやご年配の方がいるのであれば、ちょっと近くのコンビニやお家で借りて済ませようというのも、なかなか難しいところ。今回は「トイレが流れない」という家族の一大事に対して、トイレの構造や原因を知り、さらにどのように対処方法を紹介していきたいと思います。
目次
第一章:トイレの水が流れなくなってしまった場合は
トイレがつまってしまい、慌てる前にまずはトイレの「構造」について知っておくことが大切です。トイレは大別して和式と洋式の2種類がありますが、基本的な構造はほぼ同じです。
まずはトイレの給水タンク。トイレは流す際に1回当たり、約7〜8リットルの水量を必要とするため、タンクには都度その水量を蓄えています。一日に何度も大量の水の出入りがあるので、部品の劣化や不具合も起こりやすく、そのため水が漏れたり、うまく流れなくなったり、故障の原因になりがちです。タンク内は、開くととても分かりやすい構造をしているので、目視してすぐ確認ができます。タンクのフタは重いものが多いので開ける際は十分に気をつけて、見てみてください。給水を止めるための「ボールタップ」、ボールタップが故障したときに水があふれるのを防ぐ「オーバーフロー管」、開閉することでタンクの水を便器へ流す「フロートバルブ」などが主な箇所です。それぞれの箇所がきちんと正常に機能しているかどうか、日頃から確認をしておくことをおすすめします。
そしてレバーを引くと、タンクから水が流れます。それでは便器を通り、流れて行く先を見ていきましょう。便器には「水たまり」と呼ばれ、まさに水が溜まっている箇所があります。これは、下水管からトイレの方へ、臭気や害虫があがってくること、さらには便器に排泄物が付着すること、を防ぐ役割があります。この「水たまり」の水位は常に一定量が保たれるようになっています。
この先には、「排水路」があり、さらに「下水管」へとつながっていきます。「下水管」には「S字トラップ」と呼ばれるように、S字に曲がっている箇所があり、ここにも水がたまっています。先ほどの「水たまり」と同様に、臭気や害虫が上がってくることを防ぐだけでなく、雨がひどい日などは空気が抜けて、逆流を防ぐ仕組みにもなっています。
1・水が流れなくなってしまう主な原因
それでは、トイレが流れなくなる原因としては、どのようなものが考えられるでしょうか。「給水」と「排水」の両方の場合から見ていくことにしましょう。
まずは「給水」部分の原因について
- ボールタップの開閉が壊れていてタンクに水が給水されない
- オーバーフロー管のヒビや割れや劣化によりタンク内で水が漏れている
- 給水管のヒビ割れや、接続部の部品劣化による水漏れ
- レバーに接続されている鎖が外れていてフロートバルブが開かない
- タンク内に規定量の水が溜まっていない
「排水」の原因について
- 排水管が逆流してしまっている
- 便器内や排水管の途中につまりができている
- タンクからの水が規定より少ない
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第二章:トイレが流れなくなってしまう前に対策を
「トイレが流れない」そんな事態になったら、ついつい慌ててしまいがちですが、まずは落ち着きましょう。対処をしていく前にすることが2つあります。
1つめは、ウォシュレットや便座ウォーマーなど、トイレに付属する電化製品の電源を切り、コンセントを外しましょう。これから水まわりの作業をする際に水がかかってしまうことで、感電をしたり、故障をしたりすることを防ぐためです。
2つめは、止水栓をしめることです。作業中に水が溢れるのを防ぐためです。トイレの種類によっても異なりますが、マイナスドライバーか、便器付属の工具を使い、時計回りに回すとしまるようになっています。もし止水栓が固くて回らないときは、ご家庭の大元の栓をしめてください。無理にまわそうとして破壊してしまうとさらに大きな被害になることもありますので、扱いには十分にご注意ください。また、ウォシュレットの止水栓と間違わないようにしてください。
この2つを事前に行っておくだけでも、このあとの作業が安全安心に進めることが可能です。ぜひ落ち着いてこれらをまずは行い、このあとの作業にとりかかりましょう。
1・トイレタンク内に適切な量の水があるか確認
先ほどの章でも原因のひとつとしてありましたが、流すための規定水量に達せず少なすぎると、十分に排泄物が流れないことにつながります。タンクのフタを開き、タンク内に水がたまっているかどうか、確認をしてみましょう。タンク内に給水をする箇所は「ボールタップ」と呼ばれています。ここに不具合があると、タンクへ水が給水されませんので、まずはここをチェックしてみてください。タンク内に水が無いようでしたら、先ほどしめた止水栓を一度あけ、給水が正常にされるかどうかを確かめましょう。もし、給水に問題が無いようであれば、タンクからの水漏れの可能性があります。タンクにひび割れが無いか、パイプから漏れがないか、見てみてください。また、タンク内の水をせき止める「フロートバルブ」部分に隙間があると、水が漏れてしまい、いつまでも水が溜らず一気に水が流れない原因になります。この部分もしっかり塞がれているか、レバーを引いた時にしっかり開くか、確認ください。
2・便器や排水管内につまりがあるか確認
給水に問題がなくても、排水に問題があれば流れない事態が起こりえます。排水の問題と言うと、一番は「つまり」。つまりの原因も様々考えられますが、トイレットペーパーを大量に流してしまったり、生理用品やおむつ等、さらには固形物を誤って流してしまったりして、それらがつまりの元になることが多くあります。対処方法としては、まずはラバーカップを使うこと。ホームセンターなどで購入できますし、マンションなどの集合住宅では管理人さんが持っていることもありますので、まずは聞いてみましょう。先端についている半球状のゴムカップを押し込むと真空状態ができます。そのあとカップが隠れるくらいの水を入れ、そこから一気に引き上げることでつまりの原因を引き出し、つまりを解消してくれます。一度で引き上げようとせず、何度もこの作業を繰りかえすのがポイントです。比較的お手頃な価格で買えるのと、緊急事態に何度も使用することが出来ますので、ご自宅に1つ備えておくことをおすすめします。他には、排水パイプ専用の薬品を使用することも対処方法としてあげられます。ホームセンターやドラッグストアで専用の薬品が売っていますので、手軽に購入可能です。この場合は使用前に使用上の注意を良く読み、換気を十分に行い、小さいお子さまのいる家庭が特に気をつけて扱うようにしてください。
3・給水管や排水管でのその他の不具合
タンクや便器本体には問題がなくても、給水管や排水管の不具合で「トイレが流れない」ということもあります。
給水管の場合は、壁の中の給水管が老朽化や割れなどで水漏れをしている場合も。ご家庭全体の水道を止め、水道メーターに付いている「パイロット」と呼ばれる部分を見てみましょう。使用していないのにパイロットが回っていると、水漏れの可能性が考えられます。すぐに水道局や修理業者に連絡をするようにしてください。
また、排水管の場合は、便器の脇から汚水が漏れて来たり、悪臭がしたり、という状況があらわれます。この場合も、床下部分の排水管のトラブルの可能性が考えられますので、すぐに修理業者へ連絡をするようにしてください。
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第三章:トイレが流れないなどのトイレのトラブルは門業者へご連絡ください
「トイレが流れない」事態になったら、上記の対処法を試しても解消しない場合は、すぐに専門の修理業者へ連絡をするようにしましょう。家族が一日複数回使う場所だからこそ、早めの対処と確実な解決が必要となります。また、もし排水管の破裂などの場合は、他のご家庭やご近所へも被害が拡大してしまう場合も。二次被害や、さらなる大事になることを防ぐためにも、修理業者への依頼をおすすめします。
中には、「高額な金額を請求されたらどうしよう」と不安に思い、連絡をためらうかたもいらっしゃるかもしれません。もちろん、困った状況を利用して、法外な金額を請求する業者も存在します。依頼する前はもちろん、見積もり後や作業の前に、どのような状況か、修理方法はいくらか、必要金額はいくらか、など都度確認をし、あいまいなまま進めることのないように気をつけましょう。
また、マンションやアパートなどの集合住宅にお住まいの方は、修理業者の前に、管理会社へ連絡をしてみてはいかがでしょうか。契約している修理会社があり、優先的に作業してくれたり、修理費を考慮してくれたりする場合もあるようです。また、保険が適用されたり、修理費を管理会社が負担してくれたりすることもあるようですので、先に連絡をすることをおすすめします。
第四章:最後に
「トイレが流れない」という家族の一大事、慌てず落ち着いて対処していくことが大切だということ、ご理解頂けましたでしょうか。
トイレはご家庭の中でも使用頻度が高い場所ですので、部品などの老朽化や消耗、不具合がどうしても起こりやすくなってしまいます。毎日の掃除の際に、つまりの傾向はないかを確認したり、タンク内に不具合は無いかチェックしたり、定期的にパイプ内につまり防止の薬品を使用したりすることでも、予防と対策へとつながっていきます。快適な生活が日々送れるよう、ぜひ試してみてください。