台所はご家庭の食生活を、洗面台やバスルームは、ご自身の身の回りを清潔に保つためにご家庭にとって必要不可欠な設備ですが、それ以上にトイレは重要な設備であると思います。
台所や洗面台が1日使えなくても、何らかの形で代用できることは多いですが、ご家庭のトイレが使えないとなると、寝る前にわざわざ外に出て近くのコンビニまでトイレを借りにいったりしなくてはならないなど、想像するだけでも大変な事態です。
正直、トイレが流れなくなるなどのトラブルはそれほど頻繁に起きるものではないので、普段から意識している方は少ないと思いますが、万が一、トイレが何らかの理由で使えなくなってしまうと、大変なことになってしまうということは覚えていてください。

トイレのトラブルと聞いて、トイレの水漏れや、トイレのつまりなどを思い浮かべる方は多いと思います。
ですが、トイレのトラブルは、上記の二つ以外にも

「水が流れない」
「水を流すたびにゴボゴボと異音がする」
「水を流すたびに、悪臭がする」

など、多岐に渡ります。

今回はトイレのトラブルが発生してしまう原因と、予防方法や対処方法を解説していきます。
トイレの仕組みを理解しておくことによって、トイレのトラブルがなぜ起きてしまうのか、そしてトイレのトラブルはどのように予防することができるのかを知ることができますので、ご覧いただいて普段の日常生活に活かしていただければと思います。

 


 

第一章:トイレの仕組みを理解する

第一章:トイレの仕組みを理解する

1・トイレの仕組み~タンク編~

トイレと聞いて、まず真っ先に思い浮かべるのはトイレの本体、つまり便器の部分ですが、便器部分と並んで重要なのがこちらのトイレタンクです。
ご家庭のトイレタンクの蓋を開けて中をのぞいてみるとわかりますが、トイレタンクは色々な部品やパーツがついており見かけの割にはかなりごちゃごちゃしております。

ですが、無駄なものは何一つとしてなく、それぞれ一つ一つが必要不可欠な部品なのです。
トイレの水漏れや、トイレのつまりは、こういった一つ一つの部品が劣化してしまうことで起きることも多いので、時々でいいので、掃除の際に様子を見ていると良いでしょう。
トイレタンクの役割を簡単に説明いたしますと、トイレを使用した後に流す水を貯めておく役割を持っています。
タンク内の水は、浮き玉によってその推移を図り、水を貯めた後に、ハンドルレバーに応じて水を流すという仕組みになっています。

近年、トイレのタンク内に水を入れたペットボトルなどの重石を入れて推移を底上げすることで節水する方が増えているそうですが、こちらの方法は確かに節水にはなりますが、そのぶん一回に流せる水の量が少なくなり、排泄物やトイレットペーパーをしっかりと流せなくなってしまうために、つまりを起こす原因となってしまいます。

トイレに流す水を節水したところで、そこまで水道料金に影響はありませんし、トイレにトラブルが起きて修理業者を呼ぶことになるとさらに費用がかかってしまいますので、控えることをお勧めいたします。

2・トイレの仕組み~便器編~

次にトイレの本体部分である便器の構造です。
トイレはとても理にかなった構造をしておりますが、その構造は一見複雑そうに見えます。
一昔前に一般的だった、汲み取り式トイレ(所謂、ボットン便所)田舎に帰った時や、少し古めのキャンプ場などには今でも併設されていますが、やっぱり匂いや汚れがきになる……という方も多いでしょう。
排泄物をトイレから流すという根本的な仕組みはご家庭の水洗式トイレと同じものですが、ご家庭のトイレは汲み取り式トイレのように、匂いがすることってありません。
その理由は、トイレの内部の構造にあるのです。

こちらの画像は、トイレの断面図になりますが、このようにS字のカーブを描いております。
これが「水蓋」という仕組みで、排水路の先につながる下水管から登ってきてしまう匂いをブロックする役割を持っているのです。

トイレタンクに常に水を貯め、トイレを使用するたびに新しい水に変えることを繰り返すことによって、清潔な状態を保っているのですが、このような構造をしているため、水に溶けにくいものを流してしまうと、水の勢いを止めてしまい、トイレのトラブルを引き起こしてしまうのです。

3・トイレの仕組み~その他編

止水栓
トイレは、タンクに水を溜めたのちに、便器から排水管まで排泄物を流すために、常に水を流せるようになっています。
そのため、ご家庭の場合はトイレの裏側や壁部分に止水栓が設置されております。
トイレのトラブルが発生し、ご自分で修理を試みる場合には、まずは止水栓を止めることを忘れないでください。
止水栓を閉めないまま作業を行ってしまうと、最悪の場合トイレタンクから水が溢れ出し、トイレの床がダメになってしまうなんてことにもなりかねませんのでご注意ください。

4・トイレのレバーの仕組み

トイレのレバーを捻れば水が流れる。ということは子供でも知っていることですが、その仕組みを知っている人は少ないと思います。
同じトイレを長年使用していると錆や老化によってレバーが効かなくなってしまい水が流れなくなるということもありますので、理解しておいて損はないでしょう。

トイレのレバーは、トイレタンク内部の底でタンクの水が流れないよう蓋をしているフロート弁に繋がっており、レバーを捻ることによって、フロート弁が持ち上がり水が流れるというような構造になっております。
レバーが動かなくなったり、戻らなくなったりするのは、ほとんどがレバーの芯棒のサビや老化が原因ですので、もしトイレのレバーの反応が悪くなった際には、チェックしてみると良いでしょう。

第二章:トイレのトラブルを予防するには?

第二章:トイレのトラブルを予防するには?

1・トイレのトラブルの原因

トイレのトラブルをざっくりと分別すると、

「流してはいけないものを流してしまった場合。」
「長年の使用による劣化してしまっている場合。」
「水道管など、ご家庭の水回り全てに関わる部分に問題がある場合。」

上記の3つに分類することができます。

築30年を超えるような賃貸マンションやアパート、戸建て物件にお住みの場合を除くとトイレのトラブルの原因となるのは、ほぼ100%の確率で「流してはいけないものを流してしまった」というケースが多いのです。

後ほど詳しく説明いたしますが、トイレの便器自体は100年以上の耐久性があり、半永久的に使用することが可能なのです。
そのため、経年劣化と言いましても相当、築年数が経過している物件の場合が多く、その他のケースですとトイレから下水道へと生活排水を流す排水管は地面に埋まっていることが多いのですが、庭の植物の根が排水管を貫いてしまい、水の流れをせき止めてしまう。なんていう事例もあるのです。

しかし、そんなケースは稀なので原因の殆どを占める「流してはいけないものを流してしまう」ということさえ気をつけていれば、充分トイレのトラブルを予防することができます。

2・トイレのつまりの予防方法

トイレのつまりは、トイレのトラブルで最も頻繁に起こるトラブルです。基本的にトイレに流していいものはトイレットペーパーと排泄物のみです。

トイレットペーパーが無い、という時にティッシュペーパーを代用品にして使用する方も多いと思いますが、トイレットペーパーはトイレに流すことを前提にして作られており、トイレの排水管や下水管のつまりを防ぐために、水に溶けやすいように作られております。
トイレットペーパーに比べてティッシュペーパーやウェットシートは水に溶けにくく、トイレの配管の中でつまってしまうのです。
また、近年「水に流せること」を謳い文句にしたお掃除用ペーパーなども、比較的水に流しやすいものの、やはりトイレットペーパーに比べて水に溶ける性質は弱く、これが原因となってトイレのつまりを引き起こすということも増加しております。

また、赤ちゃん用の紙おむつや、ペットの排泄物(室内飼育のペットのトイレ用の砂などを含めて)などが原因となってトイレのつまりが発生するケースも多いです。
これらは、意識せずに日常的に流してしまっているご家庭も多いのでは無いでしょうか?
ですが、紙おむつや、ペット用の砂は、その製品の性質上、吸水性や耐水性に優れているものが多いため、それらをトイレに流すのは非常に危険な行為と言えます。
さらにペットの排泄物には、ヒトの排泄物とは異なり大量の体毛が含まれているため、水に溶けづらく、配管につまりやすい傾向がありますので、
心当たりがある方はすぐに控えるようにしましょう。

3・万が一のトイレのトラブルの時には!

これまでのお話を簡単にまとめさせていただきますと、

【トイレにはトイレットペーパー以外のものは流さない】
【節水目的で、トイレタンクに重石を入れるのは控える】

この2点をしっかり守っていれば、経年劣化や、強い衝撃でトイレが破損してしまった場合などをのぞいて多くのトイレのトラブルを予防することができるでしょう。

第三章:自分では対応できない水漏れトラブルの時は水道専門業者へご連絡ください

日頃からトイレつまりの予防に気を使ってしまっていても、様々な要因でトイレがつまってしまうこともあります。
そんな際は、無理に自分で直そうとせずに、専門の修理業者にお願いすることをお勧めいたします。
ご自分で無理してトイレを直そうとしてしまいますと、トイレの内部分に傷をつけてしまったり、つまっていたものをさらに奥に押し込んでしまったりなどで状況を悪化させてしまい、修理費用がさらにかさんでしまうなんてことも多いので、トイレの水漏れやつまりなどのトラブルが発生してしまった場合には、迷わず修理業者に相談することをお勧めいたします。