第一章:水道工事はどんな時に必要?

はじめに

ご家庭の水まわり、毎日使う箇所だからこそ様々なトラブルも起こりがちです。今回は、水まわりの中でも「水道工事」についてご紹介いたします。一般的に「水道工事」とは、公道に埋めた水道管から家庭の蛇口まで水を運ぶ給水管を敷設する工事を言い、「下水道工事」とは区別されています。水道工事が必要なトラブルとはいったい何が原因か、そして修理や工事にはいくらかかるのか、など、気になることを詳しく見ていくことにしましょう。

 

1-1: 水道の工事が必要なトラブル①トイレ

まずは「トイレ」について。トイレはご家庭の中でもご家族全員が、一日必ず複数回使う、使用頻度のとても高い場所といえます。ちなみに、トイレは1回流すのに約7リットルもの水が必要となること、ご存知ですか?この水を一気に蓄えておくのが、トイレに設置された「トイレタンク」部分です。トイレタンクへの給水については、水が出ない、水が止まらない、水が漏れてしまう、タンクのレバーを引いても水が流れない、タンク内に水がたまらない、などというトラブルがあげられます。

これらのトラブルの原因はというと、タンク内の部品の劣化や不具合が主に考えられます。部品はホームセンターなどで購入することができるものもありますので、比較的ご家庭でも簡単に修理ができる箇所といえます。ただ、給水するための配管自体に老朽化や割れ、つまりなどが起こってしまうことも。そうなると、専門の修理業者に依頼をしなくてはなりません。

また、トイレタンクに十分な給水がされないと、トイレが使用出来なくなったり、少ない水量でつまりやすくなったり、という二次被害が起こってしまうこともあります。

 

1-2: 水道の工事が必要なトラブル②キッチン・お風呂

次は「キッチン」についてです。トイレと同様、給水部分に関しては、水が出ない、水が止まらない、水が漏れてしまう、というトラブルが考えられます。「キッチン」は、給水部分が蛇口一箇所だけではなく、給湯器や浄水器、食器洗浄機など、高額な家電製品と接続しているご家庭も増えてきました。トラブルが起こってしまうと合わせて不具合が起こったり、最悪の場合故障して使用できなくなってしまったりすることも考えられますので、細心の注意を払う必要があります。万が一のことがあれば、無理に直そうとせず、専門の修理業者に相談・依頼することをおすすめします。

 

1-3: 水道の工事が必要なトラブル③お風呂

「お風呂」は、蛇口だけでなく、シャワーや浴槽内など複数箇所に給水口があり、一度に大量のお湯を使用する場所。ですので、給水だけでなく排水もトラブルが起こりやすい場所といえます。

トラブルの原因はというと、こちらも部品の劣化や不具合などが多くあげられます。中には、追い炊き式の給湯器で、使用する入浴剤の硫黄や酸、アルカリなどの成分によって配管を傷めてしまい、給排水の不具合が起こるケースもあるようです。

電気やガスなどと接続のある、素人が作業するには難しい水まわりの箇所ですので、こちらも無理はせず、専門の修理業者に依頼をしてください。また、湿気の多い箇所ですので、水漏れが起こっていても発見が遅くなってしまうことも考えられます。日頃からお掃除をこまめに行い、不具合や変化にはすぐに気づけるようにしておきましょう。

 

1-4:水道の工事が必要なトラブル④給水管・排水管

 

トイレ、キッチン、お風呂、いずれの箇所も目に見える部分でのトラブルだとすぐに原因が判断できますが、壁の中や床下、天井裏などにある水道管でのトラブルですとそう簡単に発見・判断はできません。目に見える箇所を一通りチェックし、不具合が見当たらないにもかかわらず、状況が改善しない場合は、建物内部でのトラブルが起こっている可能性が大です。専門の修理業者や、集合住宅の場合は管理会社に、まずは早急に連絡をすることをおすすめします。

また、寒冷地にお住まいの方は、気温が低い日には水道管が凍結、破裂してしまうというトラブルも考えられます。マイナス2〜4度になると、水道管凍結の可能性が。これを防ぐためには、水を少し出したままにしておく、屋外に露出している水道管には毛布や発泡スチロールなどの保温性があるものを巻き付ける、水道管・給湯器の水抜きをする(給水栓をしめたあとに水抜栓から水を出すことで完全に水を管内から水を抜く)、方法があります。もし破裂してしまうとご家庭では対処できませんし、ガス漏れなどの二次被害が起こってしまう心配もあります。凍ったり破裂したりする前にしっかりと予防対策を行い、起こってしまった場合は一刻も早く専門の修理業者へ連絡をするようにしてください。

 

第二章:水道の工事の費用相場

 

2-1:原因別・水道工事っていくらかかるの?

水道工事について、まずは依頼先を決める際に注意することがあります。給水装置は所有者個人の財産ですが、多くの家庭が水道管からの水道水を利用しているため、誤った材質の管の使用や接続方法によって、水道管に飲料に適さない水が逆流し多大な被害が発生する場合があることから、給水装置の工事を行うことができるのは、法律によって水道局が指定した指定給水装置工事事業者に限られている、ということです。中には、水道局指定工事店以外の業者に依頼をすることで、自治体によっては法に違反したとして給水を止めるなどのペナルティを課すところもあるそうです。この指定事業者は、お住まいの市町村の水道局HPなどで確認をすることができますので、まずはそれをチェックしてみましょう。

それでは次に、費用について調べて行きましょう。基本的には、指定事業者であれば、おおよそ適正価格で行ってくれますし、技術が確かなところも多いので安心だといえます。原因や箇所、規模によって異なりますが、一般的には基本料金があり、それに加え作業料、出張料、部品料がかかります。さらに状況によっては、深夜・早朝料や特殊作業料、機器類の処分費用がかかってきます。

基本料金としては平均的に約5000円。部品交換やつまりの解消などの場合の軽作業料は約8000〜10,000円。ただし、水道管の交換などの大掛かりな工事になってしまうと、数万円〜数十万円かかってしまう場合がほとんどです。ポイントとしては、なるべく複数社から見積書を取り、内容を検討すること。さらには工事作業が始まる前に「工事の内容・費用・アフターサービス」などについてはしっかり説明を受け、お互いに納得の行く状況になるように心がけましょう。

公共性の高い工事だからこそ、不明な点も多いはず、そんなときは水道局の窓口へ電話をするのもよいかもしれません。

また、寒冷地での水道凍結については、水道管破裂修理に約10,000〜15,000円が平均的な費用のようです。

 

2-2:水道工事の料金負担はだれ?集合住宅の場合

原因や箇所によっては大きな金額がかかってしまう水道工事。集合住宅にお住まいの場合は、まずは修理業者を手配する前に、管理会社に連絡をすることをおすすめしています。借主の故意による過失以外の水漏れや、経年劣化による水栓の水漏れなどの修理は家主負担というのが一般的です。また、管理会社であらかじめ契約している修理業者があるケースがほとんどです。先に自前で修理をしてしまい、事後報告として管理会社へ連絡をしても、受け付けられず自己負担せざるをえなかった、という事態もあるようですのでご注意ください。

また、もし水道工事にともない階下に浸水してしまったり、家財が濡れたり電化製品が故障したりした場合、火災保険に加入しているかどうかを確認しましょう。大家さんが加入している、個人でも加入している、それぞれあるかと思います。加入をしていると、保険会社の担当者が、被害状況などを確認し手配をしてくれますので、原因にもよりますが、比較的自己負担は少なくて済むケースが多いそうです。

ちなみに、戸建てで持ち家の場合、水道管などの「老朽化」が原因の場合は、保険の対象にならないそうですので、ご参考までに。

 

2-3:定期的なクリーニングやメンテナンスを

水道工事に対して、事前の予防というのはなかなか難しいところがありますが、対策として定期的なクリーニングやメンテナンスをおすすめしています。

トイレであれば毎日のお掃除の際に、給水の各箇所に異常はないかをチェック。キッチンや洗面所は、蛇口やシンクなどをこまめに掃除するとともに、シンク下の収納部分なども定期的に掃除し、水漏れや異常がないかをチェックしてください。給水だけでなく排水に対しても、トイレでは一気に紙を大量に流さない、キッチンでは油を直接流さない、お風呂では髪の毛を流さない、など排水管への負担が少なくなるよう、日頃の使用の仕方も見直してみてはいかがでしょうか。

また、ごくまれにですが、近隣のご家庭で行われていた工事がきっかけで、自宅の水道にトラブルが起こりはじめたというケースも。ご近所で工事がはじまったときなどは、そのあと不具合や不調がはじまっていないかも、ぜひ気をつけて見てみてください。

 

まとめ

毎日使う箇所だからこそ様々なトラブルも起こりがちな、水まわり。簡単な部品交換や修理であれば日頃からすぐに対応できますが、その中でも「水道工事」は、どこへ依頼しても良いということでも無く、さらに各家庭だけで完了することではない、公共性の高い工事だということがよく分かりました。

たしかに、放っておくとさらに悪化したり取り返しの付かない状態になったり、さらにはその箇所だけでなく、他の部屋やお宅、近隣までも巻き込む二次被害を生むことも考えられます。今回取り上げた、トイレやキッチン、お風呂を中心に、使用していてすこしでも不具合やいつもと違う状態だと感じたら、早めの確認・対処を心がけるようにしましょう。